マリアとアンナ


アイスランドの火山の噴火によってローマに足止めとなり、
帰国してすぐにしたいと思っていたのは、まず、
前回インドの『大いなる生命と心のたび』旅日記の完成であるが、
事態は、それがまったく不可能な状況で推移している。
ところで、聖マリアと聖アンナは、イエスを産んだ母と、そのまた母親、
すなわちイエスの祖母のことである。
が、しかし聖書のなかで、その記述はあまりに少ない。
聖母マリアについては本文のなかで少しだけ記述されているが、
聖アンナについてはまったく触れられていない。
わずかに外典である『ヤコブによる福音書』のなかにその名前が残るだけだ。
イエスが救い主であれば、彼女らは、
人類史上もっとも大きな使命を背負った二人の女性といっても差し支えない。
そして、正典における記述が少なければ少ないほど、
彼女らについても知りたいというわれわれの願いは高まってくる。
聖母マリアはいかにして聖母となったのか、
どのようにして選ばれ、教育されたのか、
実際はどのような風貌の持ち主であったのか、
また、「無原罪の聖母」を産んだ聖アンナは、
いかにしてこれを産むに至ったのか……。
歴史上、聖者と呼ばれる人びとや、預言者、幻視者と呼ばれるような人びとは、
これについてさまざまなことを教えてくれている。
実は、神に肉体をまとわせることとなったこれらの秘密を知ることが……


「新約」を解いていく上での大きな鍵となるのだが、
そうした知識は、キリスト教会でも、そして一般にも、
ほとんど知られていない。
【マタイによる福音書】実質上の第一回目となる13日の<木曜くらぶ>では、
その神秘を可能な限り探ってみる。


カテゴリー: キリスト教 パーマリンク

コメントを残す