生まれて初めて、アフリカに来ている。
ネット環境は当然劣悪だが、修道院に泊めてもらっているので、とりあえず安全は確保されている・・・
と思っていたら、昨日は修道院に強盗が押し入り、大騒ぎになった。
この日、たまたま日曜日で、しかも一人のアフリカ人司祭の初ミサだったので、壮大な儀式が3時間も続いた。
ミサに出ていた私は難を逃れたが、知らずにすれ違いでもしていたら、
お金があると勘違いされた挙句、ないとわかってさっさと殺されていたかもしれない。
犯人はなんと修道院の上階に逃げ込み、最後は捕まって警察に連れて行かれたが、
修道院内で捕まったのにまさか袋叩きにされるとは、さすがに予想してなかったに違いない。
今まで50回もインドに行って一度もしたことはなかったが、
今回ばかりは友人の強い勧めもあり、万が一の場合のための救援者費用付き保険に入っていた。
最高2000万円まで出るので、そのときはスタッフのハラがアフリカまで豪遊しに来る算段になっていた。
初めての、しかも2000万円のアフリカ旅行をよほど楽しみにしていたらしく、
その必要がなくなったと聞いたハラは、心なしか気落ちした様子だった。
今回のアフリカ行は複雑な事情の末に成立したものだが、
聖者は私がアフリカに来ることなど当然にご存知だったらしく、
パリハーラムと絡めてこられた。
不思議ではあったが、考えてみれば人類発祥の地、当然なのかもしれない。
結果、こちらでは、貧しい人たちと漁や農作業までさせてもらうことになった。
苦しくて楽しい時を過ごしつつも、一方では、イスカーナさんじきじきご推奨の国内旅行の方も楽しみでならない。
今回急遽訪れることにした、那智の浜の近くにある補陀洛山寺(ふだらくさんじ)は、
遠く南インドはアガスティア・マライ(聖者アガスティアがかつて予言の葉をしたため、今もそうしておられるといわれる聖山)や聖クットララムの滝、
聖地パーバナーサムなどと深い関係にあり、実はそれらの東門にあたる可能性があるらしい。
これらはいずれも、過去、幾度となく聖者の指示により巡礼に訪れ、これから皆さんをお連れしなければならないとも思われる聖地だ。
今回、まったくそれとは関係なく企画した巡礼の旅だったが、
実は思わぬ深いところでつながっていたのは、
ちょうど、アフリカに来ることになったら、
インドの聖者がパリハーラムを設定していたのに似ている。
あるいは、今回日本人に生まれたわれわれのために、特別に用意されていた旅だったのかもしれない。
有り難いことに、お寺から「到着をお待ちしています」とのお言葉に加え、
関係機関からはインドとの関係にまつわる特別な資料までいただいた。
さらにまた、補陀洛山寺の秘仏・十一面千手観音像を拝礼させていただける予定だ。
PC環境に苦しみながら何とかここまで書いたところで・・・
教会の鐘が鳴り、私をアフリカの現実に引き戻した。
鳥たちがさまざまに歌い戯れるなか、隣の修室に住む聖者のような老司祭が、白いスータンに身を包み、聖堂に向って歩いている。
朝6時のミサに与り、日本の皆さまの幸せを祈り、
そうして過酷で、充実した一日が今日も始まっていく。