旅日記22


4月16日(6日目)-1
東洋の使徒・ザビエルは考えた。
日本のような偉大な国に影響を与えた中国にキリスト教を広めれば、
日本を教化することも容易になるに違いないと。
こうして中国に渡ろうとするが、しかし彼はそこで病に倒れ、息を引き取る。
遺体は中国からマラッカに移送され、埋葬されたが、腐敗することはなかった。
後に、世界中の教会がザビエルの遺体を欲しがったので、
右腕を切断すると、亡くなって数十年が経つというのにそこから鮮血が流れ、
それから遺体がミイラ化したといわれている。
かつて『大いなる生命と心のたび』でローマを巡礼したとき、
イエズス会の総本山ジェズ教会を訪ねた。
そこには、切り取られたザビエルの右腕が掲げられている。
そしてその遺体の本体があるのが、
この日最初に訪れたボム・ジェズ・バジリカである。
教会では、われわれのためにミサを挙げていただけるようお願いしておいたが……


出てこられたイエズス会司祭に事情を告げると、
快くこれを承諾してくださった。
インド39

ボム・ジェズ・バジリカ
インド41

主祭壇中央はイエズス会創始者イグナチオ・ロヨラの像


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