4月14日(4日目)-1
実は前夜、一つの決断をしなければならなかった。
ある事情があって、今回参加されているHさんの予言の葉を、
どうしてもバンガロールに滞在中に読まなければならなかったのだ。
そのために読み手は候補の葉を検索し、待機してくれていた。
バンガロールでは充分な時間があったはずだったが、
われわれはプッタパルティに行かなければならなくなった。
唯一、可能性があるとしたら、この日、皆さんより早く車でプッタパルティを出て、
バンガロールでの時間を作り、検索するという方法である。
しかしそのためには、皆さんと一緒にバスで帰ることができない。
予言を読むという約束を優先させるべきか、皆さんと一緒にバスに乗るべきか……。
本来なら、私は後者を優先させていたに違いない。
そうしようと何度も考えた。
が、結局、それはできなかった。
そのために読み手がもう四日もバンガロールで待っていたのだ。
ただ、Hさんお一人というのはさすがにどうかと思い、
同室のA子さんにも一緒にきてもらうことにした。
A子さんはさかんに辞退されようとしたが、受けていただいた。
遠ざかっていく、プッタパルティ
さまざまな用を済ませている間に出発は30分遅れ、
さらに読み手は渋滞に巻き込まれて1時間遅れた。
計算上、3時間程度あると思っていたのに、
実際には時間はそれほど残っていない。
見れば読み手は、候補の葉を4束持ってきている。
これらをすべて検索する時間がないことは明らかだった。
(“当たり”の束を最初から引いてほしい……)
そう思った私に、読み手は信じられないことを言った……
「どの束から検索するかを、瞑想の先生が決めてください」
「……!」