1552年、日本人神学生を連れてインドのゴアに戻ったザビエルは、
日本布教のためには日本文化に大きな影響を与えている中国にキリスト教を広めることが重要であると考えた。
同年、中国入国を目指した彼は、しかし入国のかなわぬまま、
心身ともに消耗し、病没する。
1552年12月2日、46歳であった。
なぜか遺体には、早く腐敗させるために石炭が蒔かれたが、
死後数ヶ月を経てもまったく腐敗しなかった。
多くの教会がザビエルの遺体の引き取りを望み、
あるとき、その右腕が切断された。すると、
亡くなって長期間が経過したにもかかわらず、そこから鮮血が流れたと語られる。
かつてローマのジェズ教会を巡礼した際、
われわれは教会堂のなか、高く掲げられるザビエルの右腕を拝礼することができた。
そこには、日本のキリシタン時代を描いた大きな画もあり、圧巻だった。
今回、ゴアのジェズ教会においては、その遺体そのものを拝礼することになる。
今年、『大いなる生命と心のたび』で初めてインドを訪れ、
多くの方が帰りたくない、もう一度、インドに行きたいと言ってくださった。
その一方で、キリスト教の聖地に行きたいという方もおられる。
インド4000万のキリスト教徒発祥の地であると同時に、
アジアで初めてキリスト教が芽生えた地、
そこからザビエルが日本を目指した地であるゴアに、
われわれは来年、巡礼する予定だ。
旅の日程は……
2009年4月11日出発、18日帰国(予定)。
旅の前半は、サティア・サイババ様のアシュラムに巡礼したいと願っている。
私にとっても、多くの方にとっても、
インドや、その英知との関わりができたのはこの方のおかげである。
今も、これからも、われわれの多くを教え、導いてくださっているはずだ。
そのことの感謝を込め、謹んで拝礼させていただき、
それからゴア巡礼に向かえれば望外の幸せと思っている。