高校教師……。それは憧れの職業だったが、いったい僕が何を教えるのか。一番面白いのは、多分国語だろうと思う。物理や数学を教えるより、国語や社会を教えるほうが面白いに決まっている。だが、社会のほうは知識がないので、ボツ。もちろん、古文や漢文もだめ。自分では読めないのだから。
結局、残るのは現代国語となる。心に残る文芸作品を、生徒と心を一つにして読めたらどんなにいいか……。
とはいえ、現実は厳しい。この現代国語こそ、僕が高校時代、もっとも苦手とした科目だったのだ。忘れもしない最初の全国模試、高校一年のときに高校二年のを受けさせられた。そのときにとったのが、数学100点、英語98点、国語64点。この点数は今も忘れない。一生、忘れることはないだろう。何しろ、64点なのだ。
その後、さまざまな努力のかいもなく、国語で点がとれるようには、ついにならなかった。出題者の問うていることの意味が分からなかったり、どう答えていいかが分からないのだ。
今、新聞などに共通一次の問題が出たりするが、まともに解いてみようという気にはなれない。ショックを受けるに決まっているからだ。
青山圭秀
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