7月6日-1
朝食後、皆さんで早速記念撮影。
ありふれた都会のホテルの前でなぜ記念撮影なのか理解できなかったが、
インド側のガイドからそうしてほしいと、たっての願いだった。
カメラマンとして、旧知の間柄であるSが来ていた。
われわれが依頼する儀式の模様を撮影してくれている人だ。
かつて心臓の手術をしなければならなくて困っていたとき以来の間柄だが、
なぜ彼がここにいるのか。
ふたたび心臓を悪化させた彼は、
入院して再手術を受けなければならないはずなのだ。
ところが彼は、淡々としてこう言った。
「皆さんの旅行が終わるまで、撮ってから入院します」……
このような男に儀式の写真を撮ってもらえる私たちは幸せだと思い、
全員で記念撮影に納まった。
南インドのベジ料理