旅日記25


12/ 6(8日目)その3
今回の巡礼中、数々の聖人・聖女にお目にかかってきたが、
この日うかがったラザリスト会の聖ヴァンサン・ド・ポールがいなければ、
聖人・聖女としての彼らは存在しなかったかもしれない。
聖ヴァンサンは、女子実践修道会を教会史上初めて創始した。
もし彼がいなければ、
愛徳姉妹会も、マザー・テレサの「神の愛の宣教者会」も、
今のような形で存在しなかったことは確実だ。
この日、われわれはラザリスト会で、
聖ヴァンサン・ド・ポールのご遺体を拝礼する予定だった。
ところが、聖堂に入ってみて驚いた。
中では2〜30人の司祭がミサを挙げているのに、
列席者はなんと、マザー・テレサの修道会の修道女ただ一人なのだ。
しばらく呆気にとられていたが、
そのうちにミサが終わり、
神父たちは派手に握手し、抱擁を始めた。
カメラを持った神父もいて、
全員の記念写真を撮ろうとしている。
そのうち、二人の神父は、われわれのなかの二人に頼んで、
シャッターを押してもらうというシーンが見られた。
聞いてみると、
今日、3カ月間の黙想会が終わり、
最後のミサが挙げられたところだといわれた。
旅をふり返って……


黙想会というのは、沈黙を基本とし、
自らの内面深く入って行こうとするので、
私たちが知っている瞑想のような技術を知らない皆さんには、
決して楽なものではありません。
ですから、3カ月という長い黙想会が明けたときのこの神父様方の笑顔は、
なにしろ輝いていました。
080406-1

司祭の集合写真を撮る使命を
拝命した聖なる女性たち


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