旅日記21


12/ 5(7日目)その4
シャルトルで私の心を捉えたもう一つのもの、
それは【聖母マリアのショール】である。
今から2000年前、一人の少女に大天使が現れ、
告げて言った。
『めでたし、恵まるる者よ、主、汝とともに在(いま)せり……
 視(み)よ、汝、孕(みごも)りて男子を産まん、
 其(そ)の名をイエスと名付くべし』
だが、マリアは答えて言った。
『われ未だ人を知らぬに、如何にして此の事のあるべき』
『其れ、神の言(ことば)に能はぬ所なし』
『汝の言のごとく、我に成れかし……』
こうして、マリアが救い主の母となることが決まった。
今、シャルトルにあるこのショールを科学的に分析すると、
おおむね2000年ほど前の、
ユダヤ・パレスチナ地方の織物であるといわれる。
もしかして、これを本当に聖母が身につけておられたのだろうか……
もしかして、これを受胎告知の際に身につけておられたとしたら……
想像はつきなかった。
旅をふり返って……


聖なる布を前にひざまづき、祈っていたまさにそのとき、
となりの日本人女性3人組が騒ぎだしました。
「ねえねえ、あの布、何なの!?」
「なんだろね〜〜」
「何!? 何!?」
真にこれを聖母が身につけておられたのかどうかは分からないにせよ、
しかしそれにしても、知らないというのはなんと残念なことだろうと、
あらためて思ったのでした。
080330-1

聖母マリアのショール


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