さて、この祈りの文言に出てくる
『穢れなくして宿りたまいし聖マリア』ですが、
これはもちろん、
「無原罪のまま母の胎に宿られたマリア様」という意味です。
ですので、この部分を、
『原罪なくして宿りたまいし聖マリア』
と訳すこともあります。
プロテスタントの多くは、
(イエスを除く)人間は全員、原罪をもって生まれたのであって、
マリア様だけが例外だったということはあり得ない、
「無原罪懐胎」はカトリック教会による創作であると主張されます。
ところで、ルルドにご出現になったマリア様は、
再三、ベルナデッタにお名前を聞かれた末、
『わたしは、無原罪の宿りです……』
と言われました。
(ご出現の現場の洞窟に行くと、
美しい、しかしベルナデッタにいわせればそれでも本物にはほど遠いという
聖母像のお足元に、今もその文言が刻印してあります)
したがって、そのようなことをマリア様が言ったというルルドの奇跡を、
プロテスタントの皆さんのなかには認めない、という方もおられます。
その皆さんは、
では次々実際に起こる奇跡をどう説明するかというと……
それは(カトリックに肩入れする)「悪魔のたぶらかし」と説明されます。
やはり宗教は、なかなか難しい面をもっていますね。