ルルドに行ったときの楽しみの一つは、間違いなく、
水道の蛇口からいくらでも出てくる「ルルドの水」を思い切り飲むことだ。
友人・知人からは、
ルルドの水をがぶ飲みして○○さんはガンが治った、
というような話をときどき聞く。
問題は量ではなかろう……とは誰でも思うわけだが、
しかし実際、ルルドの水のがぶ飲みは……
行った者だけが味わえる贅沢だ。
今までルルドにご一緒した最年少組は小学生のよい子たちだったが、
そのなかに、ルルドの水を頭にかけて、
「アタマよくなりますように、よくなりますように……」
と祈っていた子がいた。
もともと一目で、賢そうなのが分かる子だったが、
さらにルルドの水が効いたのか、
後で聞くと、成績はとびきりよくなったらしい。
いずれにしても、有り難いことだ。
ちなみに、ベルナデッタ自身は子供の頃から愚鈍といわれ、
「なぜあなたのようなお馬鹿な子にマリア様が現れたのですか」
などと聞かれることもあったらしい。
そんなとき、ベルナデッタはこう答えた。
「もし私より愚鈍な子がいたとしたら、
マリア様はその子にお現れになったでしょう」
なんという、賢い子だろうか。