脳内麻薬のそうした作用は、
聖者や、子供を失いそうになった母親だけでみられるものではない。
極限まで自らを追い詰めたアスリートが、
激しいトレーニングのなかで恍惚感を感じることはよく知られている。
そして、われわれが瞑想しているとき、深い静寂を感じたり、
ときには恍惚とすることもまた、そのような作用と関係がある。
太古の聖者たちは、これを「ソーマ」と呼んだ。つまり……
御神酒が体内でできるのである。
それにより、われわれはただ気持ちがよいというだけでなく、
生理機能はより円滑になり、健康になり、
世俗の労苦を忘れ、精神的に癒される。
そのような作用が、瞑想にはたしかにある。