自然 3


今から800年前、アッシジの聖フランシスコは、キリストに倣い、キリストのような清貧の生活を実践したことで知られるが、彼は自然をもこよなく愛した。フランシスコがいると、小鳥たちが喜び勇んで近づいてきたので、彼はそれを愛撫し、または小鳥に対して教えを述べ伝えたといわれている。また、人里に現れた人喰いオオカミに対しては、これを説得し、エサを与えるから人や家畜に危害を加えないようにということで話し合いが成立した。以後、このオオカミが人に迷惑をかけることはなかったという。
昨年、そんなフランシスコの聖地アッシジに行ったときのこと、修道院で聖者の像をふと見ると、われわれはそこに思わぬものを発見した。聖者の抱えるかごに鳩が巣を造り、住んでいるのだ。今もそこに聖者の精神が宿っているようで、みな大いに感動した(2005年6月28日のエッセーに写真があります)。


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