ルルドの水・飲み放題というぜいたくは、この日まで。朝6時、ポリ容器を持って水汲みに行くと、洞窟前では早やミサがあげられていた。見ると、われわれの仲間があちこちで参列している。ピレネーの朝は夏でも寒いが、ミサを抜け出す人は一人もいない。
前日、三班とルルドを廻った私にとって、この日が最初で最後の水浴のチャンスとなる。週末ということもあって、人の数はさらに増えている。男性も2時間待ち。ボランティアにガウン(男性は腰から下)を着せられ、いよいよバスタブへ向かう。一緒に祈りを捧げてもらってから、ドブンと水の中へ。11°Cという水温に息が止まりそうになるが、これで心臓麻痺を起こした人はいないというのが不思議だ。長い行列に不平を言っていたような人も、終わって出て来るときには全員が晴々とした表情に変わっているのが印象的だ。
ちなみに、水浴の後、ボランティアはマリア像を差し出し、口づけするように言った。私は謹んで足にしたが、後に、皆さんは顔にキスしたと言われるので仰天した。
午後の出発まで自由行動。皆、さまざまに美しいロザリオ(ルルドの水入り)やマリア像を買い求め、見せあう。
夕方、パリのホテルで夕食を済ませると、希望者は下江さんに連れられてシャンゼリゼへ。
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聖域内の聖母