結婚式 2


話は4日(火)にさかのぼる。
次の土曜日、すなわち8日に、私は京都にいなければならないことが判明した。
さりげなく書かれたその記述は、しかし、
数ヶ月前から決めていたあることを諦めなければならないことを意味していた。
8日の正午、Yさんのお嬢さんの結婚式が都内で予定されていたのだった。

前日の7日(金)には、どうしても福山に行かなければならない。
あることの手続きのため、裁判所に行かなければならなかったのだ。
「裁判官は、16時ちょうどに入室されます。
それには決して遅れないでください」
事務官からそんなことを言われていたので、
もともと、前日の6日に福山に入るつもりであった。
ところが、あれもこれもと仕事をするうち、6日は結局動けなくなり、
7日も、早朝から起きてやっているのに仕事が終わらない。
例によってぎりぎりに自由が丘の駅に出て、特急に飛び乗り、
新横浜の駅で10分ほど時間があるので新幹線の切符を買おうと思ったら、
意外にも長蛇の列……。
やっと切符を買ってホームに駆け上がるとスルスルッと列車が入ってきた。
それに乗り遅れれば所定の時間には着けないという、まさにその列車であった。

(乗る前にお弁当を買いたい……)
そう思って一旦は売店のほうに向おうとしたが……

この便を逃せば1時間、福山に止まる「のぞみ」はない。
そう思って泣く泣くこれに飛び乗り、なんとか座席を見つけると、
やっと、その日初めて、落ち着いたような気分になった。
そうして、新幹線のなかで瞑想していたとき、私は強く思ったのだった。
(明日のYさんのお嬢さん--えりかちゃん--の結婚式、
これには、やはり出なければならない)


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結婚式 2 への1件のフィードバック

  1. イスカーナヤマト のコメント:

    先生の結婚式の話かと思ったのですが・・・・・

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