判定 2


体操は採点競技であるが、ボクシングは本来、そうではない。どちらかがリング上で倒されるまでやるのが本来の姿だった。
が、それでは選手にとってあまりに過酷すぎるということで、判定という制度が考えだされた。また、かつて世界戦は15ラウンドまで戦ったが、これも人間の体力の限界を超えるということで、今は世界戦も12ラウンドだ。
実際、皆さんはやってみられたらよい。ボクシングで1ラウンドを必死に戦ったとき、素人ならヘトヘトになって動けなくなる。
スポーツには多かれ少なかれ、採点や判定が持ち込まれざるを得ない。そして、スポーツがスポーツであるということは、それがフェアであることを前提としている。
……が、現実はそうではない。体操の例だけでなく、フィギュア・スケートにおいても、実際に審判員が買収されていた、ということが最近明るみに出た。
そのようなことが一つ明るみに出るということは、残念ながらその何倍、何十倍、何百倍ものケースで、そうしたことがあるということだ。日本の国技・相撲も例外ではない。それらのことは、関係者ならば知っている。が、誰も公にはしたがらないし、することもできない。


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