改革 4


小泉純一郎は、郵政の民営化こそが、国鉄改革にまさって日本経済に与える影響が大きく、どうしてもやらなければならないことを知っていた。
自民党の集票マシンである郵便局に手を着けるなど、当初は誰にも支持されなかったが、時代の波は思わぬときに彼を頂点にまで押し上げた。その後、強運とまで言われる彼の運のよさは、この改革をなし遂げることの天意を示しているとしか私には思えない。
彼の政策に私はすべて賛同するものではない。現在の法案が相当程度、妥協の産物であることも周知のことだ。しかし大筋として、郵政民営化はどうしてもなし遂げるべき課題であると私は思う。
小泉純一郎は、3度に渡る自民党総裁選を戦い、常にこのことを第一に訴えてきた。一度の総選挙、二度の参院選においてもそうだ。その上で、国民は自民党に多数を与え、自民党は小泉純一郎を総理・総裁に選んだ。
その自民党が、公約に掲げた郵政民営化を自ら葬り去るというのであれば、そのようなことのできる政党は確実に崩壊の途につくだろう。


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