第十回 〜ローマ・アッシジ・メジェゴリエ〜 七日目


夜9時45分、搭乗口が開き、人びとが列をつくり始めた。ザグレブ行きだった。ところが、これは後発便がザグレブから到着したもので、われわれは乗れないという。そんなことがあるのだろうか。われわれはすでに6時間も、空港で待っているというのに……。
ドブロヴニク空港の職員はまったく対応しないので、ザグレブの秋山さんとのやりとりが続いていた。ザグレブでは、飛行機は飛ばすと言っているらしい。しかし実際には、飛んで来ない。
ザグレブ行きは、明日の朝便もある。しかしそれが飛んでくるという保証はない。もしその便が来なければ、または乗れなければ、われわれは国際便を逃すことになる。
この時期、満席の国際便を逃せば、われわれは今度いつ日本に帰れるか分からない。しかも、気象条件による欠航なので、法律上、クロアチア航空は免責となるらしい。
つまりわれわれは、ザグレブ-東京間の片道を、新たに買って日本に帰らなければならなくなる。
「バスでザグレブに出るしかないかもしれません」
下江添乗員がそう言ったとき、私はすでに半ば、覚悟を決めていた。
「どれくらいかかりますか?」
「10時間くらいだと思います」
「地図を出してください」
テーブルに地図を広げ、所要時間を詳しく検討する。すると、10時間では無理で、12時間ほどがかかるという計算になった。早く決断しなければ、バスでも国際便に乗れなくなってしまう……。
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アッシジのひょうきん族
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シスター候補生たちと
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サンピエトロ広場の美女たち


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