王朝 2


 1960年、アメリカ有数の富豪でもあったケネディ家は絶頂期を迎えていた。次男のジョン・F・ケネディをホワイトハウスに送り込むことに成功するや、ジョンは弟のロバートを司法長官に任命、こうして3人の兄弟が大統領、司法長官、上院議員を務めることとなった。“ケネディ王朝”の始まりである。
 しかしこのとき、王朝は、実は始まりの始まりではなく、終わりの始まりだった。すでに一家の長男(ジョンの兄)ジョセフ・P・ケネディ・ジュニアは、第二次世界大戦中、自ら操縦する爆撃機が爆発し死亡していた。続いて1948年、次女のキャサリンのチャーター機が墜落して死亡。ともに20代の若さだった。 
 ジョン・F・ケネディ大統領は1963年11月22日、ダラスで暗殺され、弟のロバート・F・ケネディ(RFK)も1968年、民主党の大統領候補指名のキャンペーン中に暗殺された。


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