ヒンドゥの巨人 6


 この祭礼を主催したシュリ・シュリ・ラビシャンカールは、インドでもっとも有名な聖者の一人だ。人は彼を、おそらく現在、インド一裕福な聖者と呼ぶ。この人とシャンカラチャリアに会えると思っていたので僕も残念だったが、多分、叱責された幹部にも言い分があったことだろう。だがおかげで、僕は数時間、VHPの他の幹部連中と話すことができた。
 そのうちの一人は、西洋医学を専攻した精神科医であった。彼は、VHPが一万ほども作った学校のうちの数十を、経済的に支えているという。
 彼はまた、サイババを囲んでアショク・シンガルと四人で話合いをもったことがある。
 そのとき、サイババが言った。
「君たちは、このアショク・シンガルを誰だと思っているのだね?」
「……」
 誰も、何も答えられずにいると、サイババは言った。
「アショクは、(ラーマ王子とシーター妃をランカより救出した)ハヌマーン神の化身なのだよ」


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