インドの旅 番外編 2


洗面台の小穴からカエルが侵入してきていた、といわれても、
読者の皆さんには信じられないであろう。
そんな小さな穴からどうやってカエルは入ってくるのか・・・。
もし私たちが、直径30センチの穴から出てこいといわれたらどうするか・・・。
まず手を通し、頭を通して、両手で踏ん張り、
しかる後に体全体を通そうとするだろう。
それと同じようにして洗面台の小穴から出てこようとしているカエルを、
私は発見したのである。
カエルは、私に見られたことに気づいたであろうに、さほど気にするふうでもなく、
そのままニョロンと穴から出てくると、
やはり体にいくらか負担がかかるのであろう、関節の屈伸運動のようなことを、
私の目の前でしてみせたのであった。
このカエルの健気な様子に私はいたく心動かされ、
私は彼をコーヘイと名付けることにした。
コーヘイとはいうまでもなく、
前人未到の世界選手権3連覇をなし遂げ、
今年のロンドンオリンピックでも個人総合優勝の最有力候補に数えられている、
体操家の内村航平にちなんだものだ。
コーヘイの人知れぬ努力と技術には心からの敬意を表するものではあったが、
しかしそれでも、部屋のなかに無数のカエルに入ってこられるのは困るので、
ちょうどカエルの体一つ分入るくらいのスペースがあるその穴の上を、
悪いが石鹸箱で塞いでしまった。
約30分後、恐る恐るこれを取り除いてみると・・・・


コーヘイの姿はすでにそこにはなかった。
彼はおそらくあの穴を今度は逆に出ていって、
向こうについてからやはり屈伸運動などしているのであろうと推測される。
こういうカエルが進化して人間になったときには、
そのときまで体操競技というものがあるかないかは分からないものの、
子供の頃からマットの上を自由自在に飛び跳ねて遊んでいたというあの内村少年のような子になるのかもしれないと、
心密かに思うのである。
ところで、イスカーナさんのコメントには、
「青山先生、日本に戻る気あるのかなあ??」
とあって、私は唖然としてしまった。
私はもちろん、日本に戻る。
そして20日には、必ず聖書会を行なう。
もともと20日の聖書会は、その内容的な面白さからどうしてもやりたいと思っていたのであるが、
今回のパリハーラムを終える条件の一つは、
日本に帰って、まず「精神性に関する講話を行なう」ことになっていて、
それが終わるまでは、私の行動にさまざまな制約がついている。
したがって今回、聖書会においでいただく皆さんは、
いわばこのパリハーラムの最後の部分に参加し、これを一緒に完成されることになる。
皆さんがおられなければ、私が一人でお話をすることもできないからだ。
(これに続く指示がなお、いくらかあるようで、現在も読み手の解読待ちであり、
今日も時間的な攻防が続く。)
今、こうして振り返ってみると、さまざまな障害があったにせよ、
幸いにして私は、今回のミッションのうち可能なことはすべて行なったと思うし、
それが皆さんのお祈りのおかげであることにも感謝している。
いずれにしても、20日にお話ししたい。


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