それぞれの人に、それぞれの人生を象徴するような品物がある。
それはもしかしたら、
履き潰されたサッカーシューズやバレエシューズかもしれないし、
卒業式の日に先輩からもらった学生服のボタンかもしれない。
恋人からもらった初めての手紙かもしれないし、
あるいは婚約指輪や結婚指輪かもしれない。
それらには、モノとしての通常の価値をはるかに超える、
心や、生命が宿っている。
私のなかのそれは何かといえば、
一つには、読者の皆さんからいただいた手紙。
これは、どんどん量が増えこそすれ、捨てることはどうしてもできない。
自分自身の書いた本。
これもたしかに、私の命の一部だ。
聖者が物質化した腕輪やリンガム。
それは、この世の神秘と粗雑な物資世界を結ぶ接点かもしれない。
サイババが物質化した腕輪はいつも身の回りにあり、
これを十数年間、私が失くさずにきたのはサイババの奇跡の一部かもしれない。
また、聖者ハリ・シャンカラが物質化したシヴァ・リンガムは、
瞑想を教えるとき、または聖典の解説や講演のときには必ず持ち運びするので、
今回の講演にも持参していく。
そして今は、『黄色い布』がそれに加わるかもしれない。
こちらは、シヴァ・リンガムと違い、
今までどこにも持ち出したことはないし、
誰にも見せたこともない。
唯一の例外は、『神々の科学』の表紙用写真撮影のときで、
このときはカメラマンに自宅まで撮りに来ていただいた。
今回の出版記念講演会に先立ち、何人かの方からはこの黄色い布を見せてほしいといわれたので・・・・・・
今回は持参するつもりだ。
ただし、神聖灰・ヴィブーティが吹き出ているので、
見るとほとんど灰色に見えるかもしれない。
講演終了後、希望される方は、
このヴィブーティに触れて帰っていただいて構わないが、
その際には右手の薬指、指先を使う。