4月20日
今回はチダンバラムで身障者の孤児院を訪れた。
枕やシーツ、食器、食糧を買うためのお金と同時に、彼らがもっとも欲しがったのは、 冷蔵庫であった。
灼熱のこの国で、
口当たりのいいソフトドリンクを入れておいて飲むためではない。
「ミリンダ」や「スプライト」がこの国にもあるが、
彼らがそれを知っているかどうかもさだかではない。
彼らが冷蔵庫を欲しがった理由は、食べ物の残りを保存しておくためである。
こうして、年間にすれば、かなりの経費を節約することが可能となる。
私たちが車のなかでソフトドリンクを飽食、ならぬ飽飲していたとき……
車外では、箱に入った冷蔵庫をリヤカーで運ぶおやじの姿があった。
あの冷蔵庫だ……。
そう思っていると、まさにその冷蔵庫が彼らの家に運び込まれた。
「最初に開けてください」といわれ、
冷蔵庫の扉を開け、庫内が見えたときの彼らの嬉しそうな、晴れやかな笑顔は、
他の何にも比べられない。
勉強しろよっ! ハイッ!