旅日記17


4月13日(三日目)-6
ダルシャンは、外の列で待つ時間も長いが、
この日は特に、中に入ってからが長かった。
緊張のなか、一時間、二時間と待ってもサイババはお出ましにならない。
情報では、このところ朝のダルシャンはないという。
翌日の昼にはプッタパルティを出なければならないので、
ダルシャンがあるとしたらこれ一度きり。
しかし5時を過ぎると、人びとは緊張感を失い、私語を始め、
会場整理をするセヴァダルが制止しても聞かない状態になりつつあった。
席を立って行く者もいる。
5時半……。バジャンが始まってしまう。
もうだめかと思われたそのとき、
フッと全体の空気が変わった。
見れば、サイババのオレンジのローブが見える。
車椅子に乗られ、女性の並ぶ側を進まれる。
男性のエリアにさしかかって、サイババはそのまま右に向きを変え、
壇上に上がられると聞いていた。
拝見するのもここまでか……。
そう思ったら、なんとこの日……


われわれが待つ男性エリアまでサイババは車椅子をお進めになった。
われわれの目の前を通り過ぎられる。
この日、ケララ州の皆さんがクリシュナ劇をサイババの前で披露していた。
が、私にはどうしてもしなければならない用事が他にもある。
相手のあることなので、遅らせるわけにいかない。
何度も腰を上げかけては下ろし、
もうこれ以上の遅延は不可能というときになって、とうとう中座した。
サイババはまだ、壇上におられた。
しかし満足。
神聖なダルシャンにあずかることができた。
われわれは、呼んでいただいたのだ。
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ラーダー・クリシュナのポスター


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