旅日記8


7月6日-3
引き続き、聖者が生き、瞑想された洞窟を次々訪ねる。
ヴィルパクシャの洞窟は、かつて来たときには入ることができたが、
今は入ることができず、皆さん、外から記念撮影をする。
そして、聖者が生涯の多くの時間を割かれたスカンダ・アシュラム。
そこはまた、聖者の母上が息を引き取られた場所でもある。
外観

スカンダ・アシュラム外観
キュート猿

キュートな猿
聖者が16歳で出家された後、家族はその消息を必死に探した。
聖地ティルヴァンナマライで、
一日中、まさに不動の姿勢で瞑想している若者がいる……。
そんな噂を聞きつけて、まず叔父がやってきたが、
まったく相手にされず、帰っていった。
次に母親が直々に聖者のもとを訪れるが、
母が泣こうがわめこうが、怒ろうが、
聖者はまったくこれを意に介することなく、瞑想を続けたので、
見かねた帰依者の一人が言った。
「いくらなんでも、お母上です。
一言くらいお声をかけて差し上げてはいかがでしょうか」
それにたいして聖者はなお、沈黙の業を続けながら紙に書いた……


『この世界においては、起こることは必ず起こるし、
起こらないことはどうしても起こらない。
ならばいつも、心を平静に保ちなさい』
こうして、母すらも帰っていったが、
後には彼女自身が弟子の一人となり、この地で亡くなったのだった。


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