心と体に関して、ヴェーダは次のように語る。
『意識が実在する。
肉体は、その粗雑な顕れ。
心は、その精妙な顕れ』
本来、より粗雑な存在とより精妙な存在のどちらが強いかといえば、
より精妙な存在であることを、
瞑想講座などのときに私はしばしば説明する。
だから、瞑想により意識が精妙なレベルに向う人は、
日常生活においてもより強く、スムーズに生きることになる。
したがって……
心と体においても、本来は心が体を支配するべきで、
実際、いつもそのようにできればよいのであるが、
相対界の特徴は、いつもいつも原則どおりにいくとは限らないという難しさであり、
また、面白さでもある。
相対界が相対界である以上、
われわれは常に、心と肉体、善と悪、健康と病気、
それぞれと付き合っていかざるを得ない。
そして、その付き合い方の違いが、
人間や、人生の質を決めるといえる。