第三回 〜パリ・ルルド・ヌヴェール〜 七日目


夜のフライトがとれたおかげで、丸一日が自由時間に。それぞれ、美術館や教会、はたまたパリ三越へと繰り出して行く。
わたしは、ノートルダム寺院を鑑賞した後、マリア像を探しに出た。困難が予想されたが、最初に入った店で見たマリアとたちまち恋に落ちる。
苦労して彼女を連れ戻り、空港へ。JALに頼み込んで、機内に持ち込ませてもらう。

旅の途中、下江さんがぽつりぽつりと言った。
「実は、今年の4月、大阪の本屋で一冊の本を見つけて買いました。連休中に読んで過ごしたその本が、『最後の奇跡』でした。
家族が敬虔なカトリックだというムッシュー下江。つい、かつて行ったルルドにもう一度行きたいと願ったという。
当時、このツアーはまだ存在していなかった。その後、日程がかたまり、ルルドに行ったことのある添乗員を、という交渉が始まったのだ。
「そういう人は、他に何人かいたんですが、私だけ、予定がぽっかり空いてまして……」
さんざんわれわれを笑わせてくれたヒョーキン添乗員。ここへきて、何と言うことを言い出すのだ、と思う。しかし、これが『最後の奇跡』のツアーと聞いて、 誰よりも驚いたのは彼自身だったという。ちなみに、一行の間でも、このような偶然やご縁がいくつもあったということで、一生の友人ができたと喜んでおられた。
深く、充実した旅。それは、参加した皆さんの祈りのなせるわざだったに違いない。

170925
楽しい食事。右端が下江さん。


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