生命の科学アーユルヴェーダは、最も深い部分において、人の生まれもった体質や気質は生涯変わらないという。だが、かつて大木神父はよくこんなふうに言っていた。
「君たちは、この学校の教育から特に大きな影響を受けたと感じないかもしれない。
しかしこの六年間の教育は、君たちに深い影響を与えている。
社会のどの分野に進むにせよ、君たちは弱い人たち、
恵まれない人たちのために生きるという、そういう使命を帯びている」
まことに眩しく、ほとんど正視することのできない神父の言葉だ。だが、おそらくこの両方に真実があるのだろうと、私は思う。
こうして、ちょっとしたニュース報道から、かつての中学・高校時代の記憶がふつふつと沸いてきたりする。
よいことだけならよかったが、よくないこともいっぱいあった。若い、多感な時代とて、互いに誤解したまま赦しあうことなく卒業の日を迎え、そのままになってしまっている友人もいる。だが、今になってみれば、そうしたことを経験しながら、少しずつではあるが人は進歩していることが分かる。
だから、今現在起きてきていることも、よいこと悪いことすべて併せ、進化のために自然界が起こしてくれている。そうとしか解釈できない。
青山圭秀
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