改革 8


いずれにしても今日中に、この国の将来を占う大きな採決がある。
廃案になった場合、もはや郵政改革は誰にもできないだろう。その間に、かなりの確率で、日本の財政は事実上、破綻する。
ガンになって初めて、あのとき煙草をやめておいたならと悔やむように、あのとき郵政民営化をやっておけばと嘆いてみせるマスコミの論調が、今から聞こえてくるようだ。
だが、ことの重要性を的確に報じず、他にやることがいっぱいあるだろうになどと国民受けするポーズだけとってきたマスコミには、そのときになって政治家を責める資格は一切ない。
同様に、まるで人ごとのように関心を持たなかったわれわれ国民にも、将来国難がやってきたとき、自分たちが選んだ政治家を責める資格はないものと、私は自分自身に言い聞かせている。


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