来月巡礼に行くアッシジの聖フランシスコは、あるとき天使の来訪を受けた後、両手・両足と脇腹に聖痕を受けたことで知られるが、彼もまた、体を宙に浮かせることがあった。
「師、空高く上がり光まといたれば、これをしかと見ること能わざりき」
などと、修道僧らが記録している。
ヴェーダ聖典のなかにも、聖者の体が光り輝いていたという記述がある。
『肉体を持つ人間の苦行、学習、禁欲、誓戒、長寿の妨げとなる
さまざまな病がこの世に現われ出たとき
徳高き行ないの大聖仙たちは、衆生に対する同情のゆえに
雪山の清らかな中腹に集った
彼らは真理と勧戒と禁戒の器であり
油を注がれた火のように、苦行の威光によって輝いていた』
(チャラカ・サンヒター 総論の巻 1-6〜14)
洋の東西を問わず、天使や聖者の頭や背後に光輪が描かれるのは、偶然でもなければ単なる表現でもないだろう。そういうことが現実にあるのである。
それにしても、瞑想者の皆さんのさまざまに神秘な体験を聞いていると、こうした現象もそれほど信じ難いこととは思えなくなってくる。
瞑想を続けていると、必然的に、体もまた変化する。意識が深まっていく過程で、さまざまに目に見える現象がおきてくる人もいれば、おきない人もいるわけで、いずれにしてもわれわれは日々、淡々と仕事や瞑想を続けていればよいのである。
青山圭秀
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