王朝 4


 それでも、ケネディ家には一条の光があった。暗殺された大統領の息子・JFKジュニアは、ボストン大学を出た後、ニューヨーク大学法科大学院を卒業。マンハッタンで検事補として働いた後、1995年、政治月刊誌を発行、編集長となった。
 ホワイトハウスの大統領執務室では父のデスクの下にもぐって遊び、父親の葬儀の時には柩に向って無邪気に敬礼した2歳のときの彼の姿を、米国民は忘れていなかった。王朝を再興するのは、やはりJFKの息子に違いないと。
 だが、1999年7月、JFKジュニアの操縦する自家用機は突然、マサチューセッツ沖で消息を絶った。従兄弟にあたる、故ロバート・ケネディの娘の結婚式に向う途中であった。何が起きたのかは分からない。が、飛行機の残骸のなかから、JFKジュニアと最愛の妻キャロリン、その姉ローレンの遺体が発見された。
 2000年、上院選への出馬の意向を固めつつあった矢先の出来事。海域は、亡きJFKがこよなく愛し、ダラスからもどった柩を秘密裏に沈めた場所の近くだった。
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父の柩に敬礼するJFK Jr.
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JFK Jr.と、その妻キャロリン 
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この同じ海域に父の柩は沈められ、子の飛行機が墜落した


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