今年の5月、現代南インドの聖女といわれるアマチが何度目かの来日をした。
友人に誘われて行った僕は、幸運にも聖女と話す機会を得た。
「スピリチュアルで、真に人の役にたつ本を書きたいのですが……」
これが、僕の質問だった。それに対して彼女は、僕の下顎に親しげに手を触れながら言った。
「どんな本を書いてるの?」
「最初の核兵器製造にまつわる、ある兄弟の数奇な物語。それから、『マハーバーラタ』の小説化も……」
アマチは笑って言った。
「瞑想よ。書こうとすることに瞑想すること。それが何より大事だわ」
それは、当り前といえば当たり前のことかもしれない。書く内容に深く沈潜しないでどうやってよいものが書けるだろう。そしてその最高の方法は、瞑想に違いないのだ。
ところがこのとき、アマチが付け加えて言ったことがあった。その内容を記すことができないので、前項よりもさらに長い間、僕はこのことを書かずにいた。とにかく、このとき彼女が口にしたことは、彼女が真の聖女であろうことを感じさせるものだった。僕は、アマチに魅せられた。
ところで今回、日本におけるMA(アマチの)センターよりお招きを受け、ヴェーダと、特に占星学に関して短いお話をすることになりました。その後、MAセンターに来日中の本物のインド占星術師がヴェーダの真髄についてじっくり話してくれます。11月10日(日)午後、場所は決まり次第ご紹介します。得難い機会だと思われるので、真摯な探究心をお持ちの方に、是非お出でいただければと思います。
青山圭秀
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