企画旅行

第9回『大いなる生命と心のたび』
パリ、ルルド、モン・サン・ミッシェル、リジュー、ヌヴェール

2004年6月18〜26日


『大いなる生命と心のたび』では、04年も聖地ルルドの巡礼ツアーを企画しております。今回訪れる修道院モン・サン・ミシェルは、その美しさと歴史的価値のため、世界遺産に指定されています。
またリジューの聖女テレジアの自叙伝は、実は青山が高校時代、物理や数学の専門書以外に繰り返し読んだ、唯一の愛読書です。


旅程

6月18日(金)成田→パリ→トゥールーズ

フランスへの旅は、帰りは偏西風の影響で短めですが、行きはやや長め。
でも隣の人とおしゃべりしながら、機内食と機内食の合間に出される、おにぎりやカップ麺をいただくのもまた、旅の楽しみの一つです。

6月19日(土)トゥールーズ→ルルド

ホテルでの朝食後、古都トゥールーズを出発。南フランスの田園風景を両手に見ながら、3時間後にはルルドの美しい町並みが見えてきます。
午後、希望者は早速水浴をすることができます。
夜は美しい聖母行列(ロウソク行列)にご案内いたします。

6月20日(日)ルルド

午前、ご希望の方は、聖女ベルナデッタにまつわるさまざまな聖地──生家、聖女の遺品、受洗の教会、ご出現の洞窟、修道院に入る前に過ごした祈りの部屋など──へご案内、解説いたします。

6月21日(月)ルルド

希望者は、ルルド医学研究所所長P・テリエ博士から、ルルドにおける奇跡の意味、研究の歴史などのお話をうかがいます。
また、博士のご好意で、新総合病院を見学する予定です。

6月22日(火)ルルド→トゥールーズ→パリ

午前、もう一度水浴の時間をおとりしてあります。
昼食後、トゥールーズ経由で空路パリへ向かいます。

6月23日(水)パリ→モン・サン・ミッシェル

8世紀の初め、フランスの司教であった聖オベールの夢枕に大天使・聖ミカエルが立ち、ノルマンジーの地に僧院を建てるよう命じました。
その後、長期にわたる難工事を経て完成した僧院モン・サン・ミッシェルは、砂と海の上にその偉容をたたえ、千年以上にわたって世界中のキリスト教徒の憧れる巡礼地となっています。
夜、光のなかに浮き上がるモン・サン・ミッシェルをご覧いただきます。

6月24日(木)モン・サン・ミッシェル→リジュ-→パリ

午前、モン・サン・ミッシェルを堪能していただいた後、リジューに向います。
北フランスの裕福な家庭に生まれたテレジアは、幼いときから特別な霊性を示し、戒律の厳しいカルメル修道会に十五歳で入会を許されました。
彼女はそこで結核を病み、24歳で亡くなりますが、死後出版された自叙伝は、瞬く間にヨーロッパ中の人びとを虜にします。
その取り次ぎを祈ることで次々と奇跡の治癒が起き、彼女は現代の教会を代表する大聖女となりました。
この一世紀の間、おそらく世界でもっとも愛された聖女テレジアの聖地を、フランス旅行六回目にして、今回初めて訪れます。(なお、リジューの聖テレジアについては、『祈りの言葉』80〜84ページをご参照ください)

6月25日(金)パリ→成田

パリの休日を、ゆっくりお楽しみください。
ご希望の方は、この日、ヌヴェールにお連れします。
ルルドで聖母と話した聖女ベルナデッタは、その後、この地の修道院に入り、短い生涯を終えました。
遺体は、じめじめした地下聖堂に埋葬されましたが、死後30年経っても腐敗せず、現在も私たちに心の平安を与えてくれます。
日本人シスターから修道院内をご案内いただき、ご遺体を拝礼後、ミサに与る予定です。

6月26日(土)成田着

日本には、地方の方にとっても安心な土曜着となっております。

ご参加いただいた皆さまの感想と、青山圭秀よりのお返事(A)

今回の旅も忘れられない心の旅になりました。 モン・サン・ミッシェルの月の明かりに照らされて海の水が満ちてくる感じや音が、 何回も夢に出てきます。魂に触れた思い出は尽きません。

(A)嬉しいです。特に豊かな感性をお持ちの皆さんには、こたえられない旅になったことと思います。



ルルドにいる間はできるだけミサに参列しようと思い、殊に早朝ミサは神さまの愛の光を感じることができました。両目がしみて、最初はどうしたのかと思ったけれど、マリアさまの愛だと感じてからは、ますます愛の一致を祈りました。

(A)結局、自分自身のなかにすべてがあるのですね。



今回の旅は、私の今までの人生のなかで、ほんとうに最高の思い出となりました。魂は磨かれ、無知から抜け出し、成長する機会を与えられました。

(A)その人の準備ができたとき、神様は、地球の裏側からでも相応しい機会を与えられるというのは、たぶん本当なんですね。



ルルドの水浴をした時、つき上げる思いをこらえきれず、声を上げて泣いたことが、そのまま、素晴らしいお土産となりました。

(A)マリア様からの祝福ですね。



帰り、パリの空港で、「もっとお話しする時間があればよかったですね」と言われた時、「いいえ、十分でした……」と申し上げたのは、実に、正直な気持ちでした。笑われましたが、本当に、十分だったと感じたのです。

(A)全員の方と長く話し込むことはできませんでしたが、でも、あの感動を共有できたかと思うと、本当に嬉しいです。



これ以上の幸せはありませんでした。とても言葉には出来ないほど、感謝しています。

(A)私も同じように感じているのを、ご存じですか?



帰国されたら、また大忙しの毎日と存じます。お体くれぐれもお大切になさってください。

(A)ありがとうございます。早くも世俗の霧に覆われつつありますが……(笑)。



ルルドへ行けたこと、私の人生を大きく変えてくれたことも、深く感謝申し上げます。

(A)神さまに感謝してくださいね。



番外編:日本にいらした方から

18日更新のエッセーを見逃していましたが、19日〜21日の3日間、20:00〜22:00まで照明を消して『キャンドルナイト』をしましょうという呼びかけに賛同し、先生たちがルルドでマリア様に祈ってた頃、偶然ですが、キャンドルを灯し瞑想していました。

(A)お蔭様で本当に充実した、いい旅になりました。