ルドラはシヴァ神の別名で、暴風神とも呼ばれます。
赤褐色の肉体に黄金の装身具を着け、弓矢とヴァジュラ(金剛杵)を持ちます。暴風雨がすべてを刷新するように、創造と不滅、若返りを司ります。

本ホーマでは、11(イェーハ・ダシャ)の炉の周りをそれぞれ僧侶が取り囲み、一昼夜に渡ってマントラが唱えられ、盛大に供物が炎にくべられます。

ルドラ神により悪が滅ぼされ、すべてが一新されて、名前を吟唱された方お一人おひとりに新たな人生が与えられます。

女神マータンギーはシヴァ神の神妃パールヴァティの別名であると同時に、創造主ブラフマーの神妃サラスワティの化身でもあります。
至高の三神を支える究極の大女神(シャクティ)ともされます。

このホーマで名前を吟唱された方は、超越的な知性と知識、絶対と相対におけるあらゆる願望の成就が得られるとされます。

ヴェーダ聖典は、私たちが地上に生きるかぎり、次の対象に必ず感謝を捧げなければならないと強調します。

1. 真理を伝え、私たちを護ってくださる聖仙たち
2. 天界の神々・女神・精霊たち
3. 両親をはじめとする祖先霊たち
4. 地上で食物を提供してくれるあらゆる生命たち
5. 同時代に生きる同胞たち

これら対象への至上の感謝と犠牲が5つのヴェーダ祭式に則って捧げられ、相対界と絶対界に功徳が浸透する大ホーマです。

神々、女神のそれぞれにアビシェーカム、アルチャナを捧げ、ランプに火を灯し、女神にはシルクのサリーで着飾っていただきます。

また、それぞれの寺院で308人の貧しい方にお食事と衣類を差し上げます。

ここに祀られたすべての神々・女神に吟唱された名前が浸透し、308カ所の寺院で食事と衣類をいただいたそれぞれ308人(以上)の貧しい人びとの感謝の念のすべてを受け取ることになります。

充分なミルクを出す、立派な成牛を差し上げます。
日々ミルクを飲み、または売って生活の糧にすることもできるので、貧しい方々には大変喜ばれます。

ちなみに青山は、聖地クットララムで48日間の瀧行を行なった際、地元の貧しい農家から毎朝絞りたてのミルクを分けてもらい、温めて飲みながら辛うじて生命をつなぎました。

『少なくとも5頭はおまえの生徒からの贈呈としなさい』とされています。

ギー（精製バター）を使った盛大な炎のなかに、自然界からの恵みである食物や薬草、9つの惑星神の嗜好される9種類の宝石、金・銀、女神へのシルクのサリー等を次々捧げます。

二日間にわたる僧侶らのマントラ吟唱により、アグニ(火)神がこれを天界に挙げ、神々をお喜ばせします。